これは、遺族の方には申し訳ないですが、適切な対応だったのではないでしょうか。
もしこれを認めてしまうと、本当に単なる風邪くらいで頻繁に救急車を出動させることになってしまいます。
電話のやり取りの中で、自分で病院に行けると言っているわけですから、自分で行ってもらうという対応しか取れなかったと思います。
もし、自分で行けないと言っていえば、出動していたと思いますし。
亡くなった方も、もしかしたら気をつかって行けると言ってしまったかもしれないですね。
仕方がない事件だとしても、救急車側も、電話で聞くチェック項目を増やして、こういった事件を減らす努力をしてもらいたいですね。
救急車出動せず死亡、9日から裁判(TBS系(JNN) 10月8日)
救急車が出動していれば息子は助かったのではないか・・・真相究明を求める母親が山形市に損害賠償を求めた裁判が9日から始まります。私たちは救急車の出動を求める男子大学生と消防本部のやりとりの音声記録を入手しました。
「119番、消防です。火事ですか?救急ですか?」
去年10月31日の早朝、山形市消防本部に1本の119番通報が入りました。
「あーちょっと体調悪くて・・・」
「救急車の要請ですか?」
「はい」
通報をしたのは、当時、山形大学2年生だった大久保祐映さん(当時19)。大久保さんは山形市内で一人暮らしをしていました。電話はその自宅からでした。
「あなたが苦しいのね、なんてところですか?あなたのお名前は?お名前は?」(消防)
「ジュウキュウ・・・」(大久保さん)
「あなたの名前を教えてもらっていいですか?」(消防)
「19です」(大久保さん)
「19歳なのね?あなたのお名前は?」(消防)
「大久保です」(大久保さん)
「はい?」(消防)
「大久保です」(大久保さん)
「オオクワ?」(消防)
「クボです」(大久保さん)
「大久保さんね」(消防)
電話の音声からは苦しそうな大久保さんの様子がうかがえます。
「歩けるの?」(消防)
「あ、動けると思います」(大久保さん)
「自分で動けるの?」(消防)
「はぁい・・・」(大久保さん)
「あの、救急車じゃなくてタクシーとかで行けますか?」(消防)
「あ・・・はぁ・・・タクシーの番号が分かれば自分で行けると思います」(大久保さん)
「あの、病院は、あの、お教えするので、タクシーの番号はお教えすることができないので、104で聞いてください」
(消防)
「はい・・・」(大久保さん)
「お大事に」(消防)
通話はこれで終わり、結局、救急車が来ることはありませんでした。大久保さんは10日後に自宅のアパートで死亡しているのが見つかりました。医師の所見では“病気の疑い”ということしかわかりませんでした。
「いつもいつも頑張っている子なので、最後、救急車を呼んだときにどんな思いで電話を切ったのか、胸が苦しくなります」(大久保さんの母親)
助けを求めた息子がなぜ死ななければならなかったのか・・・大久保さんの母親は消防の対応に問題があったとして、山形市を相手取り1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。
「タクシーで行けるという言葉をただうのみにしていいわけではなくて、息遣いとか時間帯、生活状況、聞き取れた範囲から、本当に(タクシーで)行けるのか確認して、救急隊を派遣するか判断すべきであった」(遺族弁護団 根岸遼弁護士)
これに対し、山形市は一貫して「消防の対応は適切だった」と主張しています。
「私どもは会話は成り立っていると理解している。非があったとは思っておりません」(山形市 市川昭男市長)
山形市では119番通報があった場合、緊急度を判断するために“意識はあるか”“1人で歩けるか”“おう吐はあるか
”といった6つの判定項目を設けていました。しかし、通報の中には大久保さんがおう吐したと伝えるやりとりが残ってい
ました。
「タクシーの番号が分かれば自分で行けると思います」(大久保さん)
「どんな具合が悪いの?」(消防)
「喉が渇いて」(大久保さん)
「喉が渇いて」(消防)
「さっき吐いちゃって・・・」(大久保さん)
「吐いて・・・」(消防)
「近くの病院に行ったら風邪だって診断を受けたんですけど、全然治らなくて・・・ふぅ・・・」(大久保さん)
それでも、山形市側は「対応は総合的に判断して適切だった」と繰り返しました。
「本人が動ける、タクシーで行けるということで判断した」(山形市消防本部 武田弘太郎消防長)
山形市の答弁書でも“通報から命の危険が迫っているとは認識できず、職員の対応に過失は認められない”と主張しています。
専門家は「出動しなかったことが違法かどうか」、そして「出動すれば助かったのか」という2つの点が争点となると指
摘します。
「命に関わる救急義務ですから、『よほどのことがないかぎり出動する』というのが法的には一つの原則と裁判所は判断する可能性が高い」(外塚功弁護士)
しかし、“仮に救急車が出動した場合、大久保さんは助かったのか”という因果関係については、慎重な判断が求められると話します。
「全国的な指針になると思いますので、裁判所もしっかり判断してもらいたい」(外塚功弁護士)
「『運が悪かった』と思わざるを得ないということは、その態勢にきちんとできていなかったという山形市の対応の悪さ
があると思うんです。その辺を訴えていきたい」(大久保さんの母親)
第1回口頭弁論は9日午後から山形地裁で行われます。
もしこれを認めてしまうと、本当に単なる風邪くらいで頻繁に救急車を出動させることになってしまいます。
電話のやり取りの中で、自分で病院に行けると言っているわけですから、自分で行ってもらうという対応しか取れなかったと思います。
もし、自分で行けないと言っていえば、出動していたと思いますし。
亡くなった方も、もしかしたら気をつかって行けると言ってしまったかもしれないですね。
仕方がない事件だとしても、救急車側も、電話で聞くチェック項目を増やして、こういった事件を減らす努力をしてもらいたいですね。
救急車出動せず死亡、9日から裁判(TBS系(JNN) 10月8日)
救急車が出動していれば息子は助かったのではないか・・・真相究明を求める母親が山形市に損害賠償を求めた裁判が9日から始まります。私たちは救急車の出動を求める男子大学生と消防本部のやりとりの音声記録を入手しました。
「119番、消防です。火事ですか?救急ですか?」
去年10月31日の早朝、山形市消防本部に1本の119番通報が入りました。
「あーちょっと体調悪くて・・・」
「救急車の要請ですか?」
「はい」
通報をしたのは、当時、山形大学2年生だった大久保祐映さん(当時19)。大久保さんは山形市内で一人暮らしをしていました。電話はその自宅からでした。
「あなたが苦しいのね、なんてところですか?あなたのお名前は?お名前は?」(消防)
「ジュウキュウ・・・」(大久保さん)
「あなたの名前を教えてもらっていいですか?」(消防)
「19です」(大久保さん)
「19歳なのね?あなたのお名前は?」(消防)
「大久保です」(大久保さん)
「はい?」(消防)
「大久保です」(大久保さん)
「オオクワ?」(消防)
「クボです」(大久保さん)
「大久保さんね」(消防)
電話の音声からは苦しそうな大久保さんの様子がうかがえます。
「歩けるの?」(消防)
「あ、動けると思います」(大久保さん)
「自分で動けるの?」(消防)
「はぁい・・・」(大久保さん)
「あの、救急車じゃなくてタクシーとかで行けますか?」(消防)
「あ・・・はぁ・・・タクシーの番号が分かれば自分で行けると思います」(大久保さん)
「あの、病院は、あの、お教えするので、タクシーの番号はお教えすることができないので、104で聞いてください」
(消防)
「はい・・・」(大久保さん)
「お大事に」(消防)
通話はこれで終わり、結局、救急車が来ることはありませんでした。大久保さんは10日後に自宅のアパートで死亡しているのが見つかりました。医師の所見では“病気の疑い”ということしかわかりませんでした。
「いつもいつも頑張っている子なので、最後、救急車を呼んだときにどんな思いで電話を切ったのか、胸が苦しくなります」(大久保さんの母親)
助けを求めた息子がなぜ死ななければならなかったのか・・・大久保さんの母親は消防の対応に問題があったとして、山形市を相手取り1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。
「タクシーで行けるという言葉をただうのみにしていいわけではなくて、息遣いとか時間帯、生活状況、聞き取れた範囲から、本当に(タクシーで)行けるのか確認して、救急隊を派遣するか判断すべきであった」(遺族弁護団 根岸遼弁護士)
これに対し、山形市は一貫して「消防の対応は適切だった」と主張しています。
「私どもは会話は成り立っていると理解している。非があったとは思っておりません」(山形市 市川昭男市長)
山形市では119番通報があった場合、緊急度を判断するために“意識はあるか”“1人で歩けるか”“おう吐はあるか
”といった6つの判定項目を設けていました。しかし、通報の中には大久保さんがおう吐したと伝えるやりとりが残ってい
ました。
「タクシーの番号が分かれば自分で行けると思います」(大久保さん)
「どんな具合が悪いの?」(消防)
「喉が渇いて」(大久保さん)
「喉が渇いて」(消防)
「さっき吐いちゃって・・・」(大久保さん)
「吐いて・・・」(消防)
「近くの病院に行ったら風邪だって診断を受けたんですけど、全然治らなくて・・・ふぅ・・・」(大久保さん)
それでも、山形市側は「対応は総合的に判断して適切だった」と繰り返しました。
「本人が動ける、タクシーで行けるということで判断した」(山形市消防本部 武田弘太郎消防長)
山形市の答弁書でも“通報から命の危険が迫っているとは認識できず、職員の対応に過失は認められない”と主張しています。
専門家は「出動しなかったことが違法かどうか」、そして「出動すれば助かったのか」という2つの点が争点となると指
摘します。
「命に関わる救急義務ですから、『よほどのことがないかぎり出動する』というのが法的には一つの原則と裁判所は判断する可能性が高い」(外塚功弁護士)
しかし、“仮に救急車が出動した場合、大久保さんは助かったのか”という因果関係については、慎重な判断が求められると話します。
「全国的な指針になると思いますので、裁判所もしっかり判断してもらいたい」(外塚功弁護士)
「『運が悪かった』と思わざるを得ないということは、その態勢にきちんとできていなかったという山形市の対応の悪さ
があると思うんです。その辺を訴えていきたい」(大久保さんの母親)
第1回口頭弁論は9日午後から山形地裁で行われます。
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